昨年「ヨゴレヘビギンポ」と呼ばれているヘビギンポについて、東日本を中心に分布するのがヨゴレヘビギンポ、鹿児島以南に分布するのはアヤヘビギンポである事が証明されましたが(⇒ヘビベース!: REPORT: ヘビギンポ博物誌: アヤヘビギンポの論文)、なんともう1種増えそうです。。。(-_-;)

715.jpg同じく昨年、石垣島のDivemanさんより婚姻色時、胸ビレが赤く染まるヨゴレヘビ系のヘビギンポの写真を送って頂いたのですが、何者なのか解らずひとまず「アヤヘビギンポ」に分類していました。

ところが南アフリカのクロマスク属を研究しているWouter Holleman氏という方が、この写真の子はHelcogramma randalliではないか?とのご指摘を頂きました。
FishBaseには写真がありませんが(⇒Helcogramma randalli)、他で入手したHelcogramma randalliの写真からはひとまず胸ビレは赤く染まるようです。

いずれにしても、この子は明らかにヨゴレヘビギンポやアヤヘビギンポとはまったく異なる婚姻色(胸ビレが赤い)を示すため、ヘビベース!では別種として扱いたいと思います。
ある程度解ってくるまで当面は「赤ヒレ(Helcogramma sp.1)」と呼び、クロマスク属(Helcogramma)に「赤ヒレ(Helcogramma sp.1)」を新設し、そこに一連の写真を移しました。

Divemanの内田さんによると、このヘビギンポは決して珍しい種類ではなく、石垣島では特定のポイント(御神崎)の超浅場でよく見られるヘビギンポだそうです。

このヘビギンポについて何か情報や写真をお持ちの方がいましたら、連絡をくださーい!
お願いしま~す♪

772.JPGこうしてみると通常体色時のオスを見ても、ヨゴレやアヤとは全然違うヘビギンポですね。。。(-_-;)⇒

ちなみに僕もそれなりに調べていたのですが、Red triplefinの英名を持ち婚姻色時のオスの胸鰭が赤いHelcogramma steinitziなる種類がいます。(⇒Helcogramma steinitzi
しかしRed triplefinは分布が紅海の方まで及ぶのでちょっと厳しいなぁ。。。(笑)

でも、調べてみるとこのヨゴレ系のヘビギンポの中には胸ビレが赤くなるやつって結構いるみたい。。。(-_-;)